たんばりんが、草食系男子の本懐、とうことで男子の恋愛論を語っております。
あんまり草食系ってよくわかんないんですが、Wikipediaによると、
どうやら、恋愛に控えめ、異性や性欲に対してにガツガツしない人のことなんですね。
草食系男子の定義は、論者によって異なる。深澤は「恋愛やセックスに「縁がない」わけではないのに「積極的」ではない、「肉」欲に淡々とした「草食男子」」とする[1]。森岡は、「新世代の優しい男性のことで、異性をがつがつと求める肉食系ではない。異性と肩を並べて優しく草を食べることを願う、草食系の男性のこと」とする[2]。牛窪は、深澤の『平成男子図鑑』の論旨とほぼ同様[3]。
たんばりんは
男の恋というのは、つまるところ「意中の女の子の笑顔が見たい」というただそれだけのことだと思うのです。
と語っています。わりと当たりだと思います。
ただ、これは草食性という言葉でる以前から言われてきたことです。
たとえば、歌の歌詞によくみられます。一番有名なのは、中島みゆきの
空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる
空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる
でしょうか。ある意味、笑顔のためならなんでもやる非常に迷惑な男のような気もしますけど。
もっとも肉食系と思われる布袋寅泰ですら、
Baby Baby Baby Baby Baby Baby Baby
俺のすべては おまえのものさ
Baby Baby Baby Baby Baby Baby Baby
夢の彼方へ 連れ去ってくれ
と歌っています。ささげちゃいます。何を捧げるのかわかりませんが。
ちなみに夢の彼方に連れて行くのは自分ではなく、おまえ、です。
主体性が感じられません(笑)
ちなみにこの手の歌詞で私が好きな歌詞は、
YO-KING作詞の川村結花初期の名作「遠い星と近くの君」という遠近法的なタイトルの曲です。
こんな歌詞です。
僕は君を何とか元気にしたいだけなのさ
僕は君をいつも通り明るくしたいだけなのさ
もったいないとか 無駄なことだとか
僕は思わない 決して思わない
何がもったいないのかわかりませんが、とにかくがんばる気持ちだけは伝わります。
さらに例をひくと、80年代の名作、井上陽水作曲・安全地帯の「ワインレッドの心」では
もっと勝手に恋したり
もっとKissを楽しんだり
忘れそうな想い出を
そっと抱いているより
忘れてしまえば
今以上 それ以上 愛されるのに
あなたは その透き通った瞳のままで
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心を持つあなたの願いがかなうのに
と言う具合に、相手のことを気遣う優しさを纏いつつ、自分はじっと身を潜めて相手を狙います。
こうなると肉食なんだか草食なんだかわかりませんけど。
(草陰から獲物をじっと狙う肉食動物のような気もしなくはない。)
中島みゆきを除いて、上の歌詞の作詞はすべて男性によるものなのですが、
男性が好きな女性の笑顔がみたい、というのはたしかです。
しかし、歌詞にはなんら具体性がないのはなぜでしょうか。
それは、たんばりんが指摘するように、
だから、「○○に行きたい」じゃなくて「喜んでくれるところに行く」だし
面白い話もしなきゃと思うし、果ては道化にもなるわけですよね
というように、結局どの歌詞も具体的な行動がよみとれないのは、
男性の行動がケースバイケースだからなんです。
一方女性代表ということで、竹内まりやに登場して貰いましょう。
男性目線の歌詞として「スローラブ」という曲があります。
どうしてそんな風に 急いで生きてるの
僕のアドヴァイスも 上の空さ
他人と比べながら 幸せ量るから
足りてるのはいつも 虚しさだけ
Slow down 立ち止まってみて
君が探している 大切なものは
Slow love あまりに近くて
見えてないだけの 青い鳥かもね
あせらなくていいさ ゆっくり歩こうよ
本物の夢なら 待ってくれる
という歌詞ですが、なんだかちょっと妙に具体的な感じがしませんか?
「幸せ量るから、足りているのはいつもむなしさだけ」なんて、
決して本当の男性からでないようなアドバイスです。
上にでてきた「僕」や「俺」が結局なにをするのか分からないのとは対照的です。
ちなみに、竹内まりやの歌う女性は結婚後もすごく具体的です。
「家に帰ろう」では有名な(?)歌詞が登場します。
冷蔵庫の中で 凍りかけた愛を
温めなおしたいのに
初めて聴いたときには衝撃を受けました。
歌の歌詞に冷蔵庫という日常感あふれる言葉が登場することが衝撃でした。
ありなのかそれ、みたいな。
でも、この具体性がないとだめなんだと思います。
その点、現代女性の支持が高い浜崎あゆみの歌詞はある意味で秀逸です。
「SEASONS」では
今日がとても楽しいと
明日もきっと楽しくて
そんな日々が続いてく
そう思っていたあの頃
と、女性かも?ととれる歌詞でありながら、
歌詞の最後でようやく主語が「僕」であることがわかります。
同世代の宇多田ヒカルも「Beautiful World」で
もしも願い一つだけ叶うなら
君の側で眠らせて どんな場所でもいいよ
Beautiful world
迷わず君だけを見つめている
Beautiful boy
自分の美しさ まだ知らないの
という元祖草食系「シンジ君」の心情を写す歌詞を歌います。
もしかすると、この歌詞に対して、
よくわからん歌詞だなーと思う女性は少なくないかもしれませんが、
男性からすると、みょーに腑に落ちる歌詞だったりします。
男性が女性化した、もしくは男女平等世代と言われるこの二人のもつニュートラル感は興味深いです。
草食化という言葉を、具体性・身体性の欠如、もしくはより抽象的な行動記述への移行と定義するならば、この意味で、草食化は男性だけに起こっているのではなく、女性も草食化しているのかもしれません。
最後に、私が「肉食系」を強く感じた話を一つ。
海外での紛争解決を描いた「武装解除」の伊勢崎賢治氏が、
「なぜそれだけ仕事に命を懸けられるのか?」
と質問され、返ってきた答えが
「妻に常にかっこいいと思われていたいから」
この具体性・「身体性」が肉食です。