グローバル恐慌―金融暴走時代の果てに (岩波新書) / 浜 矩子
岩波書店
浜氏をテレビで初めて見たときは2度びっくりしました。 まず、風貌(汗)どこの魔法使いかと(笑)、その後の話の切れ味にもびっくりでした。
僕は、仕事柄、金融に絡むシステムに関係することがときどきあるにもかかわらず、 経済や金融については不勉強なんで、買って読んでみました。
多少カッチリした話を期待していたのですが、わりと柔らかくまとまってます。 例えば、証券化の話は飲み屋のツケに例えられていて、わかりやすいといえばわかりやすいです。 金本位制までさかのぼって、モノとカネのデカップリングを説明する流れも、僕には、わりとわかりやすかったです。(どのくらい正しいのかは意見なのかは判断できませんけど)
ただ、実際の経済についての詳しさや厳密さという点では他書を参照したほうがいいでしょうね。 たとえばCDSの説明なら、日経新聞のコラムのほうがまだ詳しいです。
とはいえ、WikipediaのCDSの説明↓を読んですんなり理解できる素人さん(私も含め)ってどのくらいいますかね?
クレジット・デフォルト・スワップ (Credit default swap) とは、クレジットデリバティブの一種で、債権を直接移転することなく信用リスクのみを移転できる取引である。最も取引が盛んなクレジットデリバティブのひとつ。頭文字をとって CDS と呼ばれることが多い。銀行の自己資本比率を高める対策の一環として利用されるケースも多い。
その意味で、現実世界と、例えば上のWikipediaから漂ってくるような、「金融」臭さを繋ぐ、教養としての経済入門書にはいいんだと思います。(岩波新書ですから、教養でなくてはね。)
逆に、玄人さん、玄人さんになりたい素人さんには物足りないのかもしれません。 ちなみに僕は、玄人さんとちゃんと話ができる素人さんでいたいのですが、なんか良い本ないですかねぇ。
